2020.05.15

アメ車ファンはいかにクルマを趣味として楽しんでいるか?

自動車メーカーは営利事業であり、利益を追求するものだ。何を今さらと思うかもしれないが、それをドンドン推し進めて「効率」を最優先にすると、つまらないクルマが多くなる。「つまらない」とは現場で懸命に働いている方々に対して挑戦的にすぎるようにも聞こえるだろうが、これはあくまでもクルマを趣味として楽しみたいと考える立場からの見方だ。

クルマを移動の手段としてのみ考えるなら今のクルマはどれもすでに十分な性能を持っており、燃費を含め「効率」の点で日本車は世界中で高く評価されている。しかもその次の段階として世界は今、自動運転という新たな可能性について模索している。しかし「効率」がすべての世界になってしまったら、クルマで楽しむことはできてもクルマを楽しむ余地はなくなるだろう。

そんなことは現実的でない。人間はあらゆることの中に楽しみを見つけることによって人生を充実させ、文化を発展させてきた。そもそもクルマ自体がそうした中から生まれてきたものだったはずだ。

クルマは、実は以前からそうだったが、趣味の対象になりやすいクルマとそうでないものとがある。実用性や効率を第一に設計されたクルマはやはり趣味の対象とはなりにくい。趣味の対象として受け入れられやすいのは、移動の手段以上の価値を持つクルマだ。たとえば単純に「カッコ良い」ことだってそうした価値のひとつである。世の中には変わった人がいてカッコ悪いものに興味を持つ人もいるのは確かだが、多くの人はカッコ良いものに憧れる。

カッコ良いクルマとして揺るぎない地位を保っているのが、いわゆるスポーツカーである。カッコ悪いという烙印を押されることは、スポーツカーにとっては死刑宣告にも等しい。カッコ良いだけがスポーツカーの価値ではないが、「カッコ良い」「カッコ悪い」という尺度をクルマに対して持てる人にとって、スポーツカーとは少なくともカッコ良くなければ成り立たないものではないだろうか。

スポーツカーと言われて連想するもののひとつがレースだろう。ヨーロッパでレースと言えばF1を最高峰とするロードレース。ストレートからヘアピンコーナーまで様々なシーンを持つコースで、エンジンパワー、制動力、ハンドリング性能まですべてを駆使して速さを競う。

アメリカでもロードレースは行なわれるが、よりポピュラーなのはオーバルレースやドラッグレース。アメリカ人はスタートからゴールまでのすべてが観客席のどこからでも見ることができるのが好みらしい。こうしたレースでクルマに求められるのは第一にスピード。ブレーキやハンドリングも必要だが、ロードレースに比べれば重要度は低い。そのような状況から出てきたのがスポーツカーとは似て非なる存在「マッスルカー」である。そのニュアンスを理解すると言いえて妙なネーミングだ。

スポーツカーとは違って、マッスルカーはアメ車にしか存在しないジャンルだ。具体的にはダッジ・チャレンジャー、同じくダッジ・チャージャー、フォード・マスタング、シボレー・カマロが現行モデルの代表である。過去のモデルにさかのぼれば、アメ車には多数のマッスルカーが存在する。それら過去のモデルまで含めたマッスルカーが、現在のアメ車における流行の大きな流れのひとつとなっている。

さて、趣味のクルマとして今、世界的に大きな流れとなっているのがSUVである。主なターゲットはアメリカと中国で、この二大国の旺盛な需要が無ければSUVマーケットがここまで大きくなることは無かったはずだ。こうしたSUVのムーブメントは日本でもすでに明確な傾向として表れている。

日本ではクルマ業界とは別に、さまざまなアウトドアアクティビティのブームが盛り上がっており、その中から積載性など実用的な面からSUVへの関心が高まった部分もある。しかし今のSUVブームの盛り上がりはそれだけで説明のつくものでは到底なく、クルマを趣味として考える人たちの興味がSUVに集まっているのは間違いない。

SUVで世界的に高い知名度を持つブランドと言えば「ジープ」。そして日本でのジープは正規輸入の新車販売台数の伸び率がもっとも高いブランドとなっている。その原動力となっているのはラングラーであり、先代のJKから現行のJLへと続く人気の盛り上がりは今のところ止む気配がない。

ここまで見てきた今のアメ車業界における二大潮流「マッスルカー」と「ジープ」を特集した月刊誌「アメ車マガジン」の最新号2020年7月号が本日発売となった。マッスルカーには44ページ、ジープには37ページをそれぞれ割いて、ファン必見の最新情報を網羅している。マッスルカーもジープも、楽しみ方のポイントになるのはカスタマイズ。愛車を、そしてアメ車ライフを自分なりのカタチに彩るのがアメ車ファンの楽しみ方だ。

また特集以外にも、#アメ車女子のライフスタイルやカスタムピックアップトラック、好評の各種コラムなど、アメ車ファンに楽しんでほしい記事が満載。

全国の書店およびコンビニ(地域により発売が遅れることがあります)、ネット書店で発売中のほか、電子版も用意されているので、おうちで自粛中の方にもお楽しみいただける。

今月号の目次はこちら
https://automobilesjapan.com/magazines/detail/75

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