2019.08.28

史上最強に「真っ黒」になったBMW X6

まずは写真を見てほしい。これは特殊加工を施した画像ではない。ボンネットやボディサイドのキャラクターラインなども見えないほどに「真っ黒」になったBMW X6だが、これは塗装による効果。この塗料は光をほとんど反射しないという特性を持ったベンタブラック(Vantablack)と呼ばれるもの。特殊なのは塗料だったというのがタネ明かし。ノーマル塗装のX6の写真も並べておくので比べてみてほしい。

 ノーマル塗装のX6

ベンタブラックにはカーボンナノチューブが含まれており、塗面に当たった光はナノチューブ間で反射しながら減衰、吸収され、一部は熱に変換されるというのが、反射光がほとんどなくなるメカニズムだという。この塗料は光の99.965%を吸収し、さらには可視光線だけでなく人間の目には見えない紫外線や遠赤外線までも含めて吸収する。こうして世界一黒い「黒」が実現するのである。



この塗装は色よりもその反射光がほとんどないという特性から、当面の自動運転システムで多用されるであろうレーザー光によるセンサー類に対して悪影響を与えない塗料としての応用など、様々な用途での活用が考えられているという。



このBMW X6は、BMWとベンタブラック塗料を開発したサリー・ナノシステムズ社とのコラボレーションにより1台だけ製作されたもので、今のところ市販に向けた仕様ではないが、9月12日から開催されるフランクフルトショーの会場に展示される。BMWが「スポーツ・アクティビティ・クーペ」と呼ぶX6の第三世代となる新型はすでに発表されており、11月には発売が開始される予定。キドニーグリルやバンパーの開口部は拡大される一方、ヘッドランプは切れ長なデザインとなるなど、ワイルドな顔付きになったのがデザイン上の特徴。


BMW AG
https://www.bmw.com
Surrey NanoSystems
https://www.surreynanosystems.com

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